月日は百代の過客

 ゲームの評価というのは、年齢によって変わるもんだと痛感してる雨中の夜。 実家でゲーム棚の整理をしてたら、Teriosの『夏色こみゅにけーしょん』を発掘しました。「あれ、こんなのあったっけ?」と思案にふけりつつ、なんとなくインストール。





 横田守さんが絵を担当する作品というのは、とくに濡れ場が巷のAVよろしくかなりオヤジ臭いイメージがあり、昔はかなり嫌悪してたきらいがあります。ところが、幾年経ていざプレイしてみると嫌悪感を催さないもんですね。昔友人が呟いていた「あの絵が好きな人は年増好き」というのも、その言葉を耳にしてから数年後、今更ながら一理あると感心しました。


 まあそれでも、シナリオには期待できないようですけど。実際濡れ場を問わずオヤジ臭さは否めないので、たぶんクリアしないでしょう(汗)。






 もう一つ。整理してた折に、往年の迷作タイトー『逆鱗弾』が出てきたのでプレイしてみました。んで口から出た感想は







…何度やってもクソゲークソゲーですね。






 自機への当たり判定が余りにも大きすぎるのが、この作品最大の欠陥と言えましょう。弾に触れるか触れないか……ではなく、触れてないのに結構当たる。加えて、ステージが縦に長すぎるため、かなり前に進まないと敵機が見えない。これはきつい。


これだけでもかなりの人が放棄しますが、この頃のタイトーは相当ブランクだったようで、「これでもか!?」というくらい子供っぽいストーリーも、プレイヤーをイライラさせるのに一役買っています。


少なくとも、名高い『レイフォース』の次に出してくるような代物じゃないです…。





『逆鱗弾』の脇に積み重なってた彩京ガンバード』をプレイして感動したのは、
決して悪いことではないはず(苦笑)。当時買った人の多くが、自身のSTG魂の逆鱗に触れられて落胆、あるいは憤怒したことは想像に難くありません。しかし、もう12年も経ちますか…。早いものですね。




 とまあ、色々ボロクソ言いましたけれど、そんなクソゲーにもいいところはあります。この『逆鱗弾』の場合、音楽面はバツグンなんですよね。



 STGの音楽って他のジャンルと比べるとあまり目立ちませんけど、想像以上ににいい曲が多い。『逆鱗弾』はそんな作品の一つでして、オリジナルサントラ作って聴いていたほどです。ちなみに好きな曲は‘Pure Spirit’ですね。曲名はあってるはず…。補足しときますと、一面のテーマです。


 悲しいかな、核となるはずのシステムがてんでダメなので『逆鱗弾』はついには埋もれてしまったわけですが、STGの音楽というのは、それのみを取り出して聴くと随分と味があるもんです。STGのシステム完成度、あるいは好き嫌いやプレイセンスといったものとは距離を置いて、サウンドのみを聴いてみるのも面白いようです。
エロゲーだってそういうのあるはずです。

 昔の作品を再プレイするチャンスというのはあまりないことですけれど、機会あらばプレイしたい作品というのはいくつもあります。今回はいくつかしかプレイすることができませんでしたが、以降もプレイする機会に恵まれれば、プレイしたいですね。新たなものが見えたり、昔を懐古したりできますから。


面白かったかどうかはともかく、意義ある数時間でした。